人気のオールカントリー投資はETFと投資信託どちらがいいのでしょうか?
そもそもETFと投資信託の違いって何?
投資初心者の私にはどっちがいい?
具体的にどの銘柄に投資したらいいのか知りたい!
この記事では、こんなお悩みを解決することができます。
記事の前半ではETFと投資の特徴や違いを徹底解説。
記事の後半ではETFと投資信託それぞれのメリット・デメリット、どんな人が向いていて、どの銘柄がおすすめなのかを具体的に紹介しています。
じっくり読み込んでくださいね!
オルカン投資はETFと投資信託どっちがいい?
結論から言うと、投資信託!
投資初心者やオールカントリーの投資信託を購入できる環境にある人には投資信託をおすすめします。
なぜならNISAやiDeCoも活用でき、少額から投資を始めることができるから!
以前はコストの面ではETFの方が有利だと言われていましたが、現在オールカントリー投資においてはほとんど大差がありません。
また自動積立設定やクレジットカード積立など、投資信託ならではの嬉しいサービスもあります。
一方で、ETFにはETFだからこそ得られるメリットもあります。
次の章から順を追って解説していきますね。
投資信託とETFの特徴を比較!
実は、ETFも投資信託もどちらも投資信託!
「投資家から集めたお金をプロが運用してくれる商品」という点は一緒なのです。
両者の最大の違いは、上場しているorしていないか。
以下が、投資信託・ETF・株式の3つを比較した表です。
投資信託 | ETF | 株式 | |
上場・非上場 | 非上場 | 上場 | |
取得価格 | 基準価格(1日1回) | 市場価格(リアルタイム) | |
取引時間 | 9時~15時 | 取引所の取引時間 | |
取得場所 | 販売会社 (銀行・郵便局・証券会社等) | 証券会社 | |
取得時の手数料 | 販売手数料 (ファンドや販売会社によって異なる) | 売買委託手数料 (証券会社によって異なる) | |
管理費用 | あり(ETFより高め) | あり | なし |
売却時・解約時の手数料 | ・信託財産留保額 ・換金手数料 (かからない場合もある) | 売買委託手数料 | |
分配金・配当金 | ・普通分配金は課税対象 ・特別分配金(元本払戻金)は非課税 | ・分配金は課税対象 ※特別分配金(元本払戻金)なし | ・配当は課税対象 |
ETFは日本語で上場投資信託と呼ばれています。
株式と同じように証券会社を通じて証券取引所に買付や売却の注文をします。
一方投資信託は上場しておらず、購入先は銀行や証券会社、郵便局等の販売会社の窓口。
一般的には投資信託とETFでは投資信託の方が種類は圧倒的に多いですが、手数料等のコストはETFの方が比較的安いと言われています。
投資信託とは
そもそも投資信託とはどのようなものなのでしょうか?
投資信託とは、「投資家から集めたお金を運用の専門家が株式や債券などの資産に投資し、運用していく商品」のこと。
投資家から集めたお金をどのような資産に投資するのかは、その投資信託の運用方針で決まっています。
また投資信託の運用成果は、市場や経済の環境によって変わります。
そのため投資した投資信託の運用がうまくいった場合には利益を得られますが、運用がうまくいかなかった場合には損をすることも。
このように、投資信託は元本が保証されている商品ではないということを理解しておきましょう。
投資信託の種類
投資信託は「資産」と「地域」で分類されます。
「資産」と「地域」は単独のものもあれば、それぞれを組み合わせた商品もあります。
興味のある投資信託はどのカテゴリーに属するのかはしっかりと理解しておきましょう。
ちなみにオールカントリーは、
- 資産⇒株式
- 投資対象地域⇒国内と海外
です。
次の章で、ETFと投資信託の違いについてさらに詳しく解説していきます。
ETFと投資信託の違い5つ
ETFと投資信託の主な違いは以下の5点です。
- 販売会社
- 取引の価格と時間
- コスト
- 最低購入金額
- 分配金の再投資の有無
1つ1つ確認していきましょう。
①販売会社
まずETFと投資信託は、購入する際の窓口が異なります。
- 投資信託⇒証券会社・銀行・郵便局などの販売会社
- ETF⇒証券会社
ETFは証券会社に限られているため、投資信託の方が購入できる窓口は多いですね!
②取引の価格と時間
2つ目の違いは、取引価格。
- 投資信託⇒基準価格
- ETF⇒市場価格
投資信託は、「基準価格」と呼ばれる1日1回算出される投資信託の値段をもとにして販売会社を通じて購入します。
販売会社の取引時間であれば、いつでも注文することができます。
ただし、投資信託は注文時に価格は分かりません。
実際にいくらで投資信託を売買したのかは、注文の翌営業日以降に公表される基準価格で初めて分かるのです。
一方ETFの売買は、リアルタイム!
市場が空いている時間に、株式と同じように「指値注文」や「成行注文」することができます。
- 指値注文…売買価格を決めて注文
- 成行注文…価格を決めずに、すぐに売買することを優先して注文
市場が空いていない場合にも注文は可能ですが、この時の注文は次に市場が開いた時に処理されることになります。
このようにETFと投資信託は、取引価格と取引できる時間が異なります。
市場の開いている時間っていつ?
市場(しじょう)が開いている時間とはいつのことなのでしょうか?
開いている時間は、市場によって異なります。
例えば日本の「東京証券取引所(東証)」は、前場は9:00~11:30、後場は12:30~15:00まで。
午前の注文は午前8時から、午後の注文は12時5分からすることができます。
一方、アメリカ市場の「ニューヨーク証券取引所」場合は、現地時間で9:30~16:00。
日本時間では、アメリカのサマータイム時は22:30~翌5:00、それ以外は23:30~翌6:00に取引することができます。
アメリカのサマータイムは、3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで。
アメリカ株式は、日本時間では夜中に取引が行われることになりますね!
③コスト
次にETFと投資信託のコストの違いを「購入時手数料」・「信託報酬」を例に挙げて説明します。
購入時手数料
購入時手数料とはその名の通り、ETFや投資信託を購入する際にかかる手数料のこと。
最近では投資信託は購入時の手数料がかからないものが多くあります。
一方ETFの場合は、利用する証券会社によって手数料が異なります。
信託報酬
信託報酬とは、投資信託やETFを保有している間にかかる管理費用のこと。
ETFの場合は、「経費率」と呼ばれています。
一般的に、投資信託のインデックスファンドとETFを比較するとETFの方が低いと言われています。
しかし、最近は状況に変化も…。
信託報酬が低コストの投資信託が多数登場しており、以前ほど圧倒的にETFの方が信託報酬が低いという状況ではありません。
④最低購入金額
ETFと投資信託では購入できる最低金額に大きな違いがあります。
投資信託の最低購入金額は、販売会社によって異なりますが、だいたいは1000円からのところが多いですよね。
中には100円から購入することができるところもあります。
少額から始められるのは嬉しいですね!
一方ETFは、「取引価格×1取引単位」で計算されます。
例えば以下の場合には、
- 取得価格が15000円
- 最低取引単価が1口
最低購入価格は15000円になりますよね。
ETFの種類により違いはありますが、1回の取引で最低1万円~10万円程度は必要だと思っておいた方がいいでしょう。
⑤分配金の再投資の有無
ETFと投資信託では、分配金の再投資があるのかどうかの違いもあります。
商品を持っていると、分配金が得られる場合がありますよね。
投資信託では自動で再投資を行ってくれる一方、ETFの場合はそのようなサービスがないのが一般的。
分配金の再投資は、増えたお金がさらにお金を生み出す複利の効果を期待できます。
投資信託が自動で分配金の再投資を行ってくれるのはありがたいですよね!
マネックス証券の「米国株定期買付サービス」のようにアメリカのETFの分配金の自動再投資に対応しているサービスもあります!
オールカントリーETFと投資信託の銘柄比較
では具体的に、オールカントリーに投資しているETFと投資信託の銘柄を比較してみましょう。
以下が、人気銘柄であるETFの「バンガード・トータル・ワールドストックETF(VT)」と投資信託の「 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を比較したものです。
ETF | 投資信託 | |
銘柄名 | バンガード・トータル・ワールドストックETF(VT) | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
通称 | VT | オルカン |
取引単位 | 1口単位 | 100円以上1円単位 |
取引価格 | 市場価格(リアルタイム) | 基準価額(1日1回) |
取引通貨 | 円・米ドル | 円 |
信託報酬(経費率) | 0.07% | 0.05775% |
分配金の自動再投資 | なし | あり |
NISA(つみたて投資枠) | × | ○ |
NISA(成長投資枠) | ○ | ○ |
iDeCo | × | ○ |
前章のETFと投資信託の違いでも説明した通り、取引単価や取引価格、信託報酬(経費率)に違いがあることが分かりますね!
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は業界最低水準の低コストを謳っているだけあり、ETFよりも安い信託報酬です。
また、新NISAやiDeCoの投資対象としての違いもあります。
残念ながら「バンガード・トータル・ワールドストックETF(VT)」は NISA(つみたて投資枠)とiDeCoでは投資対象外です。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は対象ですね!
具体的に人気銘柄を比較してみると、ETFと投資信託の違い以上に異なる部分があることが分かりますね。
ETFの種類
ここからはETFについて詳しく見ていきましょう。
ETFと一言で言っても、日本で購入できるETFには2種類あります。
国内ETF | 海外ETF | |
市場 | 日本の証券取引所 | 海外の証券取引所 |
日本の証券会社でのカテゴリー | 日本株式 | 外国株式 |
取引時間 | 日本時間 | 海外の現地時間 |
通貨 | 日本円 | 現地通貨 |
両替 | 不要 | 必要 |
種類 | 約250 | 約400 |
オールカントリーでも「国内ETF」もあれば、「海外ETF」もあります。
違いを詳しく確認してみましょう。
①国内ETF
「国内ETF」とは、東京証券取引所など国内の証券取引所に上場しているETFのこと。
- 日本国内の取引所に上場している
- 証券会社で購入する際のカテゴリーは「国内株式(日本株式)」
- 日本円で購入する
「国内ETF」には、日本株と同じように4桁の銘柄コードがあります。
例えばMAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信は、2559です。
注意すべき点は、この国内ETFにも投資対象が海外資産ものもあります。
次に説明する「海外ETF」とは、分けて考えるようにしましょう。
国内ETF・海外ETFの違いはあくまで上場している市場の違い!
投資対象が「国内」・「海外」の話ではないことを押さえておきましょう。
②海外ETF
海外ETFとは、海外の市場に上場しているETFのこと。
- 海外の取引所に上場している
- 証券会社のカテゴリーは外国株式
- 現地通貨に両替してから購入する必要がある
- 商品数が多い
日本の証券会社では、外国株式のカテゴリーで購入することができます。
日本の市場では購入することができないような海外資産を購入できるのが一番の魅力!
その一方、海外ETFを購入する場合は必ず現地の通貨に両替する必要があります。
例えばアメリカのニューヨーク証券取引所に上場されているETFであれば、米ドルに両替してから購入しなければなりません。
そのため、両替手数料がかかることは覚えておきましょう。
外国ETFと呼ばれることもあります。
ETFのメリット・デメリット
次に、ETFのメリット・デメリットについて分かりやすく説明していきます。
メリット4つ
メリットは4つあります。
- プロが選んだ投資先に分散して投資することができる
- 株と比較すると少額から始められる
- コストが安い
- リアルタイムで売買できる
①プロが選んだ投資先に分散して投資することができる
1つ目のメリットは、プロが選んだ投資先に分散して投資ができること。
繰り返しになりますが、ETFとはプロにお金を預けて、投資対象にまとめて投資・運用してもらう商品のことですよね。
そのため、1つのETFを買うだけでプロによる分散投資ができるというメリットがあります。
②株と比較すると少額から始められる
2つ目のメリットは、株と比べると少額から始められること。
購入最低金額の1口の金額も、株式よりは安く設定されていることが多いです。
例えば、2024年6月14日のトヨタ自動車の株式は1株が3116円。
最低購入単元株数は100株なので、最低購入代金は311,600円必要です。
一方、バンガード・トータル・ワールドストックETF(VT)の場合、1株112USD(約17,688円)。
1株から購入することができるため、約18000円程度で購入することができます。
このように株式と比較すると、ETFの方が少額から購入できます。
③コストが安い
3つ目のメリットは、信託報酬(経費率)が安いこと。
一般的に、ETFと投資信託を比較するとETFの方が信託報酬が低く設定されていることが多いです。
例えば、同じ野村アセットマネジメントが運用する以下の2銘柄を比べてみましょう。
商品名 | 信託報酬(経費率) | |
ETF | NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信 | 0.264% |
投資信託 | トピックスインデックスオープン | 0.682% |
TOPIXに連動する商品で同じ内容のこの2ファンドですが、信託報酬は投資信託が倍以上ですね!
これは1つの例ですが、一般的には投資信託よりもETFの方が保有中のコストは安いと言われています。
④リアルタイムで売買できる
ETFは株と同様、市場が開いている時間であればリアルタイムで売買することができるのもメリットの1つです。
また、指値注文で売買する価格を指定することも可能!
指値注文とは、買値・売値を指定して注文を出すこと。
希望の金額で売買することができます!
指値注文をすることで、
思っていた金額より高い値段で購入することになってしまった・・・。
ということを防げるのは安心ですよね!
このようにETFは、リアルタイムや指値注文で売買できるというメリットがあります。
デメリット5つ
続いて、ETFのデメリットを見ていきましょう。
デメリットは以下の5つです。
- 購入・売却する時に手数料がかかる
- 投資信託と比べるとまとまったお金が必要
- 分配金が自動再投資されない
- 積立投資をするには手間がかかる
- 個別株のような急激な値上がりは期待できない
①購入・売却する時に手数料がかかる
ETFは株式と同様、「購入時」・「売却時」に手数料が必要です。
最近の投資信託は「買付手数料無料」の商品が増えているため、購入時の手数料がかかるのはデメリットですよね。
とはいえ、証券会社によっては株式やETFの手数料はとても安いです!
例えばマネックス証券では、5万円以下の売買手数料は税込みで55円。
そこまで気にする必要のない金額とも言えます。
しかし、売り買いを頻繁に繰り返すとこの手数料がかさんでいくことになりますよね。
そのためETFの銘柄を選ぶ際には、売買を頻繁に行わず長期投資を念頭に行うことが大切です。
②投資信託と比べるとまとまったお金が必要
デメリット2つ目は、投資信託と比較するとまとまった資金が必要ということ。
繰り返しになりますが、バンガード・トータル・ワールドストックETF(VT)の今の最低購入金額は112.41USD(約17,688円)です。
一方投資信託であれば、証券会社によっては100円から投資できるところもあります。
このようにETFは、投資信託と比べるとまとまった資金が必要であることはデメリットの1つだと言えます。
③分配金が自動再投資されない
3つ目のデメリットは、ETFは分配金が再投資されないこと。
そのため、ETFから出た配当金は現金で口座に入金されることになります。
配当収入を得たい人には問題ありません。
しかし複利で資産を増やしていきたいと考えている人には、再投資するための手数料と手間がかかることになります。
④積立投資をするには手間がかかる
ETFは投資信託のように
毎月○日に1万円購入する!
といった定期的な買付はできません。
なぜなら、ETFは株式のように1口単位の取引になるため、定額購入ができないから。
自分自身で「毎月○日に1口を購入する!」という風にその都度手続きをし、購入する必要があります。
しかし最近では、マネックス証券などのネット証券を中心にアメリカのETFに限って定期買付が可能なサービスもあります。
このようなサービスを利用する場合には、手間を省くことができますね!
⑤個別株のような急激な値上がりは期待できない
5つ目のデメリットは、個別株のような急激な値上がりは期待できないことです。
たくさんの株式が1つのファンドに分散投資されているETFの特性上、値動きは個別株よりも緩やかになりますよね。
そのため、短い期間で大きな値上がりは期待できないでしょう。
言い換えると、その分リスクを分散することができているとも言えますね!
ETF投資がおすすめな人
では、ETF投資がおすすめな人はどんな人なのでしょうか?
ETFへの投資は以下の4つのパターンの人におすすめです。
- 自分のタイミングで投資したい人
- すでにある程度の資産を築いている人
- NISAやiDeCo以外で投資したい人
- 日本の投資信託を購入できない人
NISAやiDeCoは節税ができるとてもお得な制度ですよね。
そのため、優先的に使わない手はありません。
一方NISAやiDeCoを既に活用済&すでにある程度の資産が築いている人はETFへの投資がおすすめかもしれません。
なぜなら銘柄にはよりますが、投資信託よりもETFの方がコストが低い可能性があるから。
また、投資信託にはない商品に投資したい場合にもETFはおすすめです。
投資信託がおすすめな人
一方、ETFではない非上場の投資信託への投資がおすすめな人は以下のような人です。
- 投資初心者
- 少額から投資をしたい人
- NISAやiDeCoを活用したい人
- 自動積立投資で投資したい人
- 投資に対する手間や時間を省きたい人
投資信託はこれから資産形成を始める人や投資初心者にはおすすめです!
少額から始めることができるかつ、NISAやiDeCoを活用することで非課税制度も利用することができます。
NISAやiDeCoを活用することで、通常利益に対してかかる20.315%の税金がゼロになるのも嬉しいですよね。
また自動積立投資の申し込みをすることで、毎月一定額を自動で投資することができます。
投資にかかる手間や時間を省きたい人にはもってこいですね。
投資信託のメリット・デメリット
ETFについて詳しく理解したところで、投資信託のメリット・デメリットも押さえておきましょう!
投資信託のメリット・デメリットは以下の通りです。
※ここでの投資信託は、ETFではない非上場の投資信託のことを指しています。
メリット
投資信託のメリットは以下の3つ。
- 少額から投資できる
- NISAやiDeCoの非課税制度を利用できる
- 自動積立投資の設定ができる
- 税金の計算や手続きが簡単
ETFや株式と比較すると、投資信託は少額から購入できるのは大きなメリットですよね。
また一度積立投資の設定を完了すると、自分で個別株について調べたり、投資のタイミングを考える必要がないのは本当に楽ですよね!
加えて、証券会社での口座開設時に特定口座で開設した場合には、証券会社が税務関係をすべて行ってくれます。
損益の計算や確定申告が不要なのは嬉しいですよね!
NISAやiDeCoを活用するためには、専用の口座を開設する必要があります。
デメリット
一方、デメリットは以下の3つです。
- 元本割れの可能性がある
- 手数料がかかる
- 銘柄が多いため、選ぶのが難しい
先ほども説明した通り、投資信託は預貯金とは異なり、元本割れのリスクがあります。
またETF同様、購入時・保有中・売却時に手数料も必要です。
加えて投資信託は種類や銘柄数がとても多く、日本国内の投資信託は約6000銘柄あると言われています。
その中から自分にあった銘柄を選ぶことは中々難しい作業と言えるでしょう。
オールカントリーのETF・投資信託のおすすめ銘柄は?
最後に、オールカントリーのETF・投資信託のそれぞれのおすすめ銘柄を2銘柄ずつ紹介します。
ETF
国内ETFを1銘柄、海外ETFを1銘柄紹介しますね。
国内ETFであれば、「MAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信」、海外ETFであれば、「バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF (VT)」がおすすめです。
概要は以下の通り。
国内ETF | 海外ETF | |
銘柄名 | MAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信 | Vanguard Total World Stock ETF |
運用会社 | 三菱UFJ国際投信 | バンガード・グループ |
連動インデックス | MSCI ACWI | FTSE All-World Index |
上場市場 | 東京証券取引所 | 米国 NYSE Arca |
信託報酬 | 0.078% | 0.08% |
設定日 | 2020年1月9日 | 2008年6月24日 |
純資産総額 | 530億円 | 5.7兆円 |
決算 | 年2回 (6月、12月) | 年1回 (12月) |
配当 | あり | あり |
取引通貨 | 円 | 米ドル |
(日本) | 購入可能な証券会社全国の証券会社 | SBI証券 楽天証券 マネックス証券 |
海外ETFの「バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF (VT)」は歴史があることに加えて、純資産総額も5兆円超で規模が大きいため、安心して投資することができます。
一方、「MAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信」は日本円で投資できるのが最大の魅力。
しかし、「MAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信」に投資するのであれば、これから紹介する以下の投資信託への投資の方がおすすめです。
投資信託
投資信託のおすすめ銘柄は、「
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の2つです。2つのファンドの特徴は以下の通りです。
正式名称 | 楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
略称 | 楽天・オルカン | オルカン |
運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント | 三菱UFJアセットマネジメント |
設定日 | 2023年10月27日 | 2018年10月31日 |
純資産総額 | 1443億円 | 3兆4930億円 |
ベンチマーク | MSCI ACWI | MSCI ACWI |
信託報酬 | 0.0561% | 0.05775% |
決算日 | 7月15日 | 4月25日 |
ベンチマークはどちらもMSCI ACWI。
2銘柄とも低コストで人気の銘柄です。
この2銘柄を比較した場合に、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)がおすすめな人は、
- 実績重視
- 楽天経済圏にこだわりがない
- すでに「eMAXISオルカン」で投資をしている
です。
一方、
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドがおすすめな人はこんな人!- 楽天経済圏や楽天証券を使っている
- 既に楽天オルカンに投資している
- コストをより抑えたい
詳しくは以下の記事で解説していますので、興味のある方は読んでみてくださいね!
まとめ
この記事では、「オールカントリーはETFと投資信託どちらに投資するのかいいのか?」について解説しました。
結論は、投資信託の方がおすすめ!
理由は、
- NISAやiDeCoが活用できる
- 少額投資が可能
- コスト面でもETFに負けていない
- 自動積立設定ができる
からです。
そしてETFのおすすめ銘柄は、この2つ。
- MAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信(国内ETF)
- バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF (VT)(海外ETF)
一方で、投資信託のおすすめ銘柄は以下の2つです。
- 楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
私は現在海外在住のため、iDeCoは投資信託、その他の投資は泣く泣くETFで行っています。
日本にいたときは投資信託の「 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に投資していました。
特にこだわりのない方は、便利で楽な投資信託をおすすめします!